MDF(ミニマムディフェンス頻度)
MDF(ミニマムディフェンス頻度)とは、どんな2枚でのブラフでも利益が出ないようにするために、ベットに対して続けるべき頻度です。式はポット ÷(ポット+ベット)です。
ミニマムディフェンス頻度、つまりMDFとは、ベットを受けたときに、相手がどんな2枚でベットしても自動的に利益を出せないようにするために、(コールかレイズで)続けるべき自分のレンジの割合です。それより頻繁に降りると、純粋なブラフがあなたに対して利益を出してしまいます。MDFは、相手に好き放題されないための理論に基づく指針です。
計算式
MDF = ポット ÷(ポット+ベット)
ここでいう「ポット」はベット前のポットです。100のポットへの50のベットなら、100 ÷ 150 = 66.7%。レンジの約3分の2で続けるべきです。
MDFは、ブラフする側の損益分岐点の裏返しです。100のポットへの50のブラフが利益を出すには 50 ÷ 150 = 33.3% の確率で降りてもらう必要があるので、66.7%をディフェンスすればその利益を与えずに済みます。
| ベットサイズ(ポット比) | MDF | ブラフに必要な成功率 |
|---|---|---|
| 25% | 80% | 20% |
| 33% | 75% | 25% |
| 50% | 66.7% | 33.3% |
| 75% | 57.1% | 42.9% |
| 100% | 50% | 50% |
| 150% | 40% | 60% |
| 200%(オーバーベット) | 33.3% | 66.7% |
具体例:リバーでのディフェンス
リバーのボードは Q♦ 9♣ 4♠ 2♥ 7♣ です。ポットは120で、相手が60(ハーフポット)をベットしました。MDF = 120 ÷ 180 = 66.7%。
ハンドを振り返った結果、ここでの自分のレンジは約30ハンド(コンボ)だと見積もったとします。MDFを満たすには、最も強いものから順に約 30 × 0.667 = 20 コンボで続けることになります。8コンボでしか続けないなら、どんな2枚でもベットしてくるプレイヤーがあなたに対して勝ちすぎてしまいます。
ポットオッズとの関係にも注目してください。60をコールして最終的に240のポットを獲るには25%のエクイティが必要です。MDFはレンジ全体を見るのに対し、ポットオッズは単一のハンドを見ます。
MDFから外れるべきとき
MDFは、相手がバランスの取れた頻度でブラフすることを前提にしています。実際の相手がそうすることはまれなので、MDFは盲目的に従うルールではなく出発点です。
- めったにブラフしないプレイヤーに対しては、MDFより多く降りるのが通常正解です。「エクスプロイトされないため」にコールしても、相手のバリューベットに払うだけです。これがエクスプロイト戦略です。
- ブラフしすぎるプレイヤーに対しては、より頻繁にディフェンスし、広くコールしましょう。
- 前のストリートでは事情が違う。フロップでの相手のベットは純粋なブラフではなくドローも含むので、MDFはそれほど厳密には当てはまりません。
- 自分のレンジが単に弱いこともある。強いハンドがほとんどない状態でその場面に来た場合、見込みのないハンドでコールしない限り、MDFどおりにディフェンスできないことがあります。
学ぶ理由
MDFは、慎重なプレイヤーに最もよくあるリークの一つである「降りすぎ」をチェックする簡単な目安になります。また、大きなベットほどディフェンスする頻度が下がる理由も説明しており、GTO的な思考の中核となる要素です。
よくある質問
ミニマムディフェンス頻度はどう計算しますか?
ベット前のポットを、ポットとベットの合計で割ります。ハーフポットのベットに対しては、100 ÷ 150 で約66.7%です。
常にMDFどおりにディフェンスすべきですか?
いいえ。MDFはバランスの取れた相手に対する指針です。めったにブラフしないプレイヤーに対しては、より多く降りるほうが通常は良い判断です。
MDFとポットオッズの違いは何ですか?
ポットオッズは、単一のハンドがコールするのに必要なエクイティを示します。MDFは、ブラフが自動的に利益を出さないよう、レンジ全体のうちどれだけの割合で続けるべきかを示します。
関連するポーカー用語
- ポットオッズ — ポットオッズとは、コールに必要な額と獲得できるポットの大きさを比べたものです。コールが利益になるために必要な最低限のエクイティがわかります。
- ブラフ — ブラフとは、弱いハンドでベットやレイズをして、より強いハンドを降ろすことを狙うプレイです。相手がポットを諦めたときに勝ちます。
- レンジ — レンジとは、ある場面でプレイヤーが持ち得るハンドの全体のことです。単一のハンドではなくレンジで考えることが、現代ポーカー戦略の中核です。
- GTO(ゲーム理論最適戦略) — GTO(ゲーム理論最適戦略)とは、エクスプロイトされないバランスの取れたポーカー戦略です。相手がどうプレイを変えても、それに対してエッジを得ることはできません。
- エクスプロイト戦略 — エクスプロイト戦略とは、降りすぎるプレイヤーにブラフを増やすなど、特定の相手のミスを狙って自分の戦略を調整するプレイです。
- オーバーベット — オーバーベットとは、現在のポットより大きいベットのことです。最大限のプレッシャーをかけたり、非常に強いハンドで大きなポットを獲得したりするのに使われます。